相続

 「相続」は、人が亡くなったのと同時に開始され、相続人が死亡の事実を「知る・知らない」に関係なく開始されます。
「相続」とは、人が死亡した時、法律で定められた相続人全員が、死亡した人の全ての財産を当然に包括的に(すべてひっくるめて)承継することを言います。
簡単にいえば、人が死ぬと、死んだ瞬間に、死者の全財産は、当然に、全て、法定相続人全員で受け継ぐということです。
法定相続人全員で受け継ぐとは・・・法律で定められた相続人が、個々の財産について、法定相続分を受け継ぐ(持っている)ということです。 なお、受け継ぐ財産には、借金などのマイナスの遺産も含みます。
財産の分割・・・次に、相続人全員で受け継いだ財産を具体的にどのように分けるかが問題となります。 まずは、法律で定められた要式に従う遺言書がある場合には、その遺言書に従い財産を分割します(指定分割)。 遺言書に従い分割するので、法定相続人でない人にも分割されることがあります。 遺言書がない場合には、相続人全員が受け継いでいる財産を、そのまま法定相続分で分けるのか、それとも分けやすいように別の方法で分けるか話し合うことになります。 例えば、土地を法定相続分のまま分けると、個々の土地について複数の相続人の共有となってしまい、権利関係が複雑になるので、相続人達の都合の良い様に話し合いで分けます(協議分割)。 この話し合いに争いがあり、まとまらない場合は、裁判所が関与して分け方を決めることになります(調停分割、審判分割)。 なお、プラスの財産よりマイナスの財産の方が多い場合は、相続放棄なども考える必要があります。

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相続について適用される法律

 このサイトは、昭和56年1月1日以降の現行法を中心に記載されています。 相続については相続開始があった時の法律が適用されますので、昭和55年12月31日以前の相続開始については、旧法に従う必要があります。 これ以前に亡くなられた方で、まだ相続手続きをしていない場合は、[相続に適用する法律]をご覧ください。

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指定分割(遺言書の執行)

遺言書による指定分割・・・人が亡くなるとまず遺言書の有無を確認します。 自筆証書遺言と秘密証書遺言の場合は家庭裁判所の「検認」を受けます。 遺言書は民法に規定された方式を満たさない場合には無効となりますが、有効な遺言書であれば、遺言書に従い遺産を分ける(指定分割)ことになります。 遺言書による遺産分割は、「法定相続分」より多くもらったり少なかったり、又はもらえなかったりすることがありますが、相続人であれば最低限もらえる「遺留分」というものがあります。 また、相続する割合を指定しているだけの遺言書の場合は、具体的にどのように分けるか、相続人の話し合いにより分ける協議分割をすることになります。

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法的に無効な遺言書の場合であっても、亡くなられた方の意思を尊重し、相続人全員が同意すれば遺言書に従い遺産を分け合うことができますが、預金通帳や不動産等名義変更を必要とする相続については、遺言内容に沿って別に遺産分割協議書を作成しなければ名義変更できません。

協議分割(遺産分割協議書)

遺言書がない場合は、法定相続分に従い遺産を分けるか、相続人が協議して遺産の分け方を定める遺産分割協議をしなければなりません。  遺産分割協議の前提として相続人や遺産の範囲・評価を調査し、それらを確定させた上で相続人全員による遺産分割協議をすることになり、各相続人の具体的な相続分を定めなければなりません。
遺産分割協議は相続人全員が参加しなければ無効となります。 遺産分割協議は相続人全員の同意があれば自由に分割することができますが、相続人が1人でも欠けたり、同意が得られないでした分割協議は無効となります。

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調停分割、審判分割

相続人が多数いたり、家族関係(相続人関係)が複雑な場合には、相続をめぐる争いがあって遺産分割協議が整わないことがあります。 この場合は、相続人でない親族の年長者や第3者に調整役をお願いし、相続人同士の話し合いがスムーズにいくようにします。 それでも協議が整わない場合は、家庭裁判所に調停を申立(調停分割)て、裁判所の関与のもと話し合いをします。調停による遺産分割は、調停員や家事審判官が関与して合意形成が図られ、合意が成立したときは、確定した審判と同一の効力を有する調停調書が作成されます。 それでも話し合いがまとまらないときは、裁判所で決める(審判分割)ことになります。 調停や審判では、その多くは法定相続分によって遺産を分け合うことになることが予想されますので、相続人の話し合いで分ける方が後の親族関係にも良いでしょう。
裁判による審判分割の場合、現金・預金については、相続開始により法定相続分に応じて分割されたものとして扱われます。

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