婚約、婚姻、離婚

 憲法 第24条には、「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。」とされています。 
「婚姻制度」は社会の仕組みとして家族の基礎であるため、「婚姻」や「離婚」については「民法」によりその規制や保護があります。  法的規定のない婚姻前の「婚約」、婚姻外の「内縁」や「事実婚」については、婚姻の規定を準用するなどして保護を図っています。

婚姻とストレス
日常の出来事の中でストレス強度が最も高いのは「配偶者の死」であり、次いで「離婚」、「夫婦別居」と続いているという報告があります。 この報告は40年以上前のアメリカの精神科医による報告なので、家族関係やその価値観の違いから日本人にそのまま当てはまらないかもしれません。  例えば、男・女(夫・妻)によっても異なると思いますが、「子供の死」は、「配偶者の死」と同等又はそれ以上のストレスがあるのではないかと思います。  しかし、「子供の死」についても、「婚姻」というプロセスが関わっているのですから、人生において「婚姻」に関わる事柄は、ストレス強度が高いことは事実だと思います。

統計
平成20年の婚姻数は年間約73万組、離婚数は年間約25万組です。
婚姻については、昭和53年(1978)から年間70万組代で推移しているのに対し、離婚は昭和40年(1965)頃から増加傾向にあり、昭和53年(1978)が年間約13万組であったものが、平成8年(1996)には年間20万組を超え、平成14年(2002)では、婚姻が年間約76万組であったのに対し、離婚は年間約29万組で過去最高となりました。 このような統計の数字だけでは離婚の実態は解りませんが、離婚に関わる悩みをかかえる方が多いのではないかと推測されます。 

婚約

 「婚約」とは、後に「婚姻」することについて合意をすることです。
一般的には、「婚約」をすると、婚約指輪を贈ったり、結納を交わしたり、結婚式に向けて準備をすることになりますが、これらは慣習や外形的なもので、「婚約」は、「婚姻することへの合意」があれば成立します。  しかし、一旦は「婚約」したものの、後に解消するなどのトラブルになることがあります。  「婚姻」は法律に規定されていることなので法的保護がありますが、「婚姻」前の「婚約」については、法的規制も法的保護もありません。  しかし、「婚約」を「婚姻の予約」という捉え方をして、不当な婚約の解消には損害賠償責任が生じます。

婚姻

 「婚姻(結婚)」とは、「婚約」と同様に両性の合意により成立します。
「婚約」というプロセスを経る必要はありませんが、一般的には、結納を交わして、結婚式を挙げるなどの慣習があり、法的には役所への「婚姻届」により成立します。この「婚姻届」をしないで共同生活をする「内縁」や「事実婚」といわれる関係は、「法律上の夫婦」ではなく、「事実上の夫婦」と言うことになります。 婚姻届をしていて法的に婚姻が成立している夫婦は、法的な規制や保護の対象となりますが、そうでない夫婦は、法的保護の対象とはなりません。  しかし、夫婦の共同生活の実体に着目してその救済を図っています。  最近では、家族観や価値観、生き方が変化して、法に縛られない自由な関係として「事実婚」を望む傾向もあります。

離婚

 婚姻が成立すると夫婦には様々な権利や義務が発生します。 相互の扶養義務や相続の他、子があれば共同親権者となり子の養育監護義務が発生します。 一旦「婚姻」により成立したこれらの権利・義務は、婚姻を解消する「離婚」の際には、その清算をすることになります。

離婚手続・・・離婚には、夫婦が話し合いにより離婚を成立させる「協議離婚」、調停委員を交えて話し合いをする「調停離婚」、調停不成立の場合に裁判所の職権による審判をする「審判離婚」、裁判所に離婚を申し立てる「裁判離婚」があります。

離婚に際しての決め事・・・離婚するに当たっては、婚姻期間中に形成された財産を清算する財産分与、一方の責任による精神的苦痛に対する慰謝料、子の親権者及びその養育費について取り決めをすることになります。

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